アブラカタブラ
魔女のジョーク
ある男がことごとく事業に失敗し多額の負債を背負っていまい、
妻子にも逃げられ、もはやこれまでと橋から飛び降りようとしていた。
そこに黒いケープに身を包んだワシ鼻の醜い老婆が近づいた
「死ぬのはまだ早い、あなたの願いを叶えましょう」
老婆は男の事情を一通り聴き終わると、さらに老婆はこう言った
「アブラカタブラ、
あなたの会社は軌道にのりました。
アブラカタブラ、
あなたの口座に百万ドルが振込まれ、奥さんは家に帰っています。」
男は半信半疑ながらも安堵の表情を隠せなかった。
「しかしこの事を現実にするためにはあなたにやってもらわなければならないことがあります」
男は藁にもすがる思いで何でもすると言った
「うちに来て私を抱きなさない」
男は言われるままに老婆の家で死に物狂いで事を成し遂げた。
そしてベッドの上で、老婆が煙草の煙をくゆらせながら聞いた。
「ところであなた、歳はいくつだい?」
「30だよ」
「魔法使いのお婆さんを信じるには、ちと年をとり過ぎてないかい?」